〝最高の人生を生きる〟【紙ブログ38号より】

2020年春、創業30周年を迎えて

生きること=楽しむこと
 若いころは「映画館へ行く」という習慣はなかったのですが、最近は妻の影響もあって、よく出かけます。
 何事もそうですが、過去と現在の視点が大きく変化することってよくありますね。今回観た映画『最高の人生の見つけ方』もその一つ。必死で自分の存在位置を模索していた以前なら、スルーしていたような内容です。
 余命数か月の宣告を受けた女性2人。人生のほとんどを家庭のためだけに捧げてきた60代主婦(吉永小百合)と、仕事だけに生きてきた大金持ちの女社長(天海祐希)が病院で偶然に出会ったことからドラマが展開。
 死を待つだけの身になって、これまでの人生に空しさを痛感した彼女らが、たまたま手にした、12歳の少女が書いた「死ぬまでにやりたいことリスト」。二人は残された時間をこのリストに書かれたすべてを実行することを決意する。
リストの内容は、日本一の巨大パフェを食べるとか、スカイダイビング、エジプト旅行、『ももクロ』のコンサートでステージに上がるなど、これまでの人生で思いもしなかったことを実行するうちに、大事なことに気付き〝魂〟の奇跡が起こる。この気づきとは?…

経営理念より大事なもの
 恥ずかしい話、最近まで気付かなかったのですが、弊社は今年で創業30年を迎えます。今さらながら、「よくここまで保ってきたな」と思う一方、大きな回り道もしてきたような感があります。
創業時、仕事自体は職人的?に好きでしたが、特別な夢やビジョンもなく、状況的に独立しか選択肢がなかったというのがほぼ正確な経緯です。
 資金ゼロ、顧客ゼロ、社交性なし、コネなし、しかも「営業大嫌い」「銀行とは付き合わない」という変な信念もありました。およそ世間的な意味での独立起業の要件は皆無でした。
 当初は、そんな状態で多くの不安も抱えていたため、経営の勉強をしようと思って経営者団体に入ったり、成功法則の本を読んだり、数年は結構真剣に勉強しました。
 そこで「経営理念」の重要性や「企業の社会的存在意義」、「感謝主義?」、「顧客第一主義?」など、今となれば雑多な〝観念〟も詰め込んできたのですが、一つ、何よりも大事なことに気が付いていませんでした。
 その結果、マイナス要素の発掘と〝ジャッジ〟のプロになりました。特に人材教育については心で「うちは大丈夫」と感じつつも、こじらせていましたね。
 今思えば、これまで弊社を通過したスタッフは低賃金でありながら、不思議なくらい全員が前向き人間でした。だけど、社内の空気も悪く、業績も一新一進一退が相当長く続いた(と思っていた)のです。
 ある時、問題は依存主義(=セミナー依存や他者の経営理論に当てはめる思考)にあると気づきました。そこで、どんなに人が推奨しようと、自分の本音に反するものはしないと決めて、孤立を覚悟で我流を通すことにしたのです。
 
 何より自分を信頼すること
 変な理念(ジャッジ)を手放してみると、いかに見えていなかったかに気づきました。僅かながらも業績はアップしていること、スタッフも思った以上に育っていること。今は経営者業だけに専念できてること。
「何も問題はない」。
恐怖の自我を

超えた時、魂の声に奥深い感謝を感じます。
構造的な不況業種であるこの業界で、関係業者や仲間が頑張りながらも次々消えていく中、頑として我流を通すことに恐れや罪悪感も感じていました。しかしこの〝罪悪感〟は不要だったと、最近やっと気付きました。
いつも振り出しに戻していたのは、この恐れからの行動が元凶で、この30年間、よく考えてみると、「いつでも業績は改善しつつあった」のです。

 さて、最後の旅に出た女性二人が大事なことに気付き〝魂〟の奇跡が起こった、この大事な気づきとは何だったのでしょうか。楽しさとワクワク感。これがエランビタール(命の躍動=愛へ導くもの)だと思います。自分を否定せずに「自分のやり方でいい」。もっと言えば「やりたいようにだけやっていればよかった」のです。
 恐れを超えて自分を信頼すること。徹底的に自分との対話ですね。その中に見えて来るものが命そのもの。人生は同行二人。
 世間的な倫理や、〝理〟にかなった(ような)他人発の〝成功法則〟はどれだけよく見えても、自分のものではないですね。まして他人と意見交換する性質ではないのです。

このドラマって、現代版「お遍路さん」哲学?。これまで気づかなかった究極の成功法則が見え隠れします。
 この女性二人は死ぬ前に最高の気付きを得たのだけど、自分は、死ぬまでにもうちょっと研鑽時間がありそうです。でも死ぬ一秒手前でも十分です。
新たなパラダイムを迎えた2020年、もうこのゲームも限界かも知れません。新たな飛躍を楽しみながらいきます。(『紙ブログ38号』2020年新春号)(写真下=潜伏キリシタンの里「頭が島」)



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