新聞の『右開き』『左開き』の基準ってどうなの?[編集サロン]

20140701学校新聞は学期途中の発行って合理的でいいね
 ようやく7月。でも、もう大分前から真夏ですね。当社にとってこの時期は学校のPTA新聞が追い込みの季節です。大体の学校は休み前の終業式(夏・冬・春休み前)に発行するのですが、お客様の中には学期の途中(中学校なら中間テスト前後でしょうか)に発行されるところもあります。本音ところを言えばこの時期って合理的でいいですよ。(こっちも仕事が集中しなくて楽ってか?…それもあるけど)。ではなく新入生や学年を迎えてしばらくたった時っていうのは父母にとっても何事も動き始めたころ。一番情報がほしい時です。新鮮なタイミングに発行するのはグー。

 日本語文章の基本は縦組み。タテヨコ両方あっても『右開き』が基本
 6月前半に納品を完了させていただいた、そうした学校の広報委員長さんから一本のお電話がありました。何か起こったか!?と話をお聞きしてみると…。
 「当校のPTA新聞は『ヨコ題字』(「○○新聞」という題字がヨコ組み)なので紙面を開く方向は左じゃないか(左開き)」って…言われたとのこと。日本語の新聞は文章は縦組み。左から右へめくる『右開き』が基本。当方は「これで正しいんですよ」ってお話になったのですが、写真のようなPTA新聞の組み方の場合、結構悩む人多いかも…。

 『題字』がヨコ組みでも基本がタテ組みだから…
 このお話、もともと『題字』だけのお話だったので、ちょっとお話が違うかもしれないけど、全ての記事がヨコ組みだった場合(欧文新聞など)は当然右から左へめくる『左開き』です。

 この紙面の場合『右開き』『左開き』どっちなん?
 でも日本人ってタテヨコ“両刀遣い”でね。同じ紙面(新聞)の中でもタテヨコ混在してて、こんな時迷っちゃうね。特にこの(例)ように、見開き2ページ分が先生紹介コーナーで横書きで紹介されている場合…つまりヨコ組みの方が多い。でもこれ、基本的に文章というわけじゃないからこのページだけみれば、右開きでも左開きでもいいんです。紙面全体が横組みの場合は『左開き』になりますね。でも今回は1面記事がタテ組み記事を基本にしているから、これはやっぱり『右開き』です。

タテヨコ“両刀遣い”のすごい日本の『新聞文化』
 日本語新聞は近代以後、タテヨコ混在になったからレイアウトに相当な自由度があるんですよ。新聞100年の歴史で、これの複雑であっても美しい編集セオリーが作られてきた。欧米の新聞ではこんなことできませんよ。これってスゴイ文化だと思いませんか?

実は日本のマンガ文化もそう。右開きで相当複雑なことやってますよ。その点についてはバックナンバーで取り上げてみたのでアドレス書いておきます。是非お読みください。



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