依存・恐怖から〝自分軸〟の復権【紙ブログ41号より】

自分の感性を信じて独自の世界を創る

古い社会規範の崩壊から始まる新しい時代とは
今の社会の状況を見ていると、少し前(2006~7年ころ)に、日本で「フリー・ハグズ」というムーブメントがあったことを、ふと思い出します。

 このムーブメントは2001年、アメリカのある人物が、母親の死後、人々に〝愛〟と〝絆〟を示す行動として「フリー・ハグズ」と書いたプレートを持ってマイアミの海岸を歩いたのがきっかけだそうです。
 ムーブメントと書くと何か運動理念のようなものがあったかのように想像しますが、当時はSNS(ミクシー)が普及し始めた時代、ほぼ自然同調的に広まったものだと思います。
 「街頭で見知らぬ人々と無差別にハグ (抱擁) をする」行為は、当時、あるいはそれ以前の行動規範(常識)には無いので、時代の小さな波として無視されていった感があります。
ただ、理性的には理解不能の人でも、人間視点からこれらの動画を見て、素晴らしい何か(愛・平和・本当の自分?)に涙が出るほど感じることができた人が多くいたことは確かです。
物事の価値判断は、時代世相に密着しているがために個人の行動を強制しますが、人間の本質的側面(霊性としての存在)は常にその呪縛からの解放を希求しています。
自分は以前から、満員電車に象徴する常態的な過密社会に強く否定的だったので、今はやりの『ソーシャルディスタンス』は清々しく感じるだけだけど、近代経済社会はこれ(密=量)を基盤としているので、システムの大きな転換を求められることになります。
〝コロナ騒動〟はその象徴で、かつて終戦直後の日本が経験したような(依って立つ)規範の崩壊を意味します。
そう考えると、時代を形成する社会規範に盲目的に従ったり、誰かに依存したりする生き方はもう限界にきていると思います。
最近色々な分野で『統合の時代』という言葉を耳にしますが、私流に解釈すれば、自分軸の復権? 個と社会の反転に近いです。
そもそも世の中の規範に従ってしまうのは、自身の感性を信じられない「恐怖」心から生じています。
新しい世代は、恐怖を手離して(統合して)、心地よいこと、腑に落ちることだけを基準にイキイキ生きる。こんな宇宙人?が、今、静かに増えているように思います。(F)



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