広報紙で“思い”を実現するナビ効果【第9回“紙ブログ”広報セミナー2014より】

  こんにちは。毎月開催してきた『紙ブログ広報セミナー2014』も、10月17日で9回目を迎えました。いよいよ来月で本年最終回となります。この2回は、「広報紙の本来の目的以外の効果」について、切り口を変えてお話を続けてまいりました。前回(第8回・9/26)では、『自己コンサルティング広報』?というテーマで、会社(組織)の企画や戦略づくり、ノウハウのマニュアルづくりなどの取り組みの成果アップには広報紙が効果的だというお話でした。第9回セミナーは、自分(自社)の想いを形に導く「ナビゲーション」効果について、今回も細川社長(ワーカーズコープ)とともに進めてまいりました。(な)

 
目標さえあれば自動的に導いてくれる効果って
 広報のナビゲーション効果? 前回のテーマ「自己コンサルティング」と切り口が似ているのですが、「こういうことをしたい」「こんな企業に…」という個人や組織のビジョンや目標があるなら、(広報紙で)それに沿ったカテゴリー=コラムを設定して継続するうちに、その目標に向かって自動的に導いてくれる…つまり車のナビシステムのような効果についてのお話です。
 
“思いを紙に表出することで見える地平線
 広報紙は基本的には定期発行が原則ですね。つまり継続したテーマで記事を書いていくと、これまでの足跡が目に見える形で残ります。今おぼろげでもやりたいことがあれば、まず言葉(文字)として表に出すことから何事もスタートしますよね。そこで頭のなかで色々と考えていることをまず外に出す。これを紙面の記事のコラムとしてやってみようということです。定期発行が原則の紙面でこれを続けると新たな地平線が見えてくることがあります。これは“思いの外化”と“あしあと(記録性)”の効果でしょうか。過去の積み重ねと経過が目に見えるから、「目的に向かってやってみよう」という気持ちにさせてくれます。
 
難しい課題も楽しく取り組める法則
 「何度も論議されていて“しなければならないこと”は大体“やりたくないこと”」と…うちの社長は考えているようですが、やらなきゃいけないと気負うより、自発的にやってみよう!と思うほうが当然うまくいいきますよね。実はこのテーマは、フジイ企画でもコラムで継続的にやっていて気づいた法則?でもあります。つまり、当初は「面白いかも…」ぐらいでコラムカテゴリーを立てただけなのに、継続するうちに思わぬ成果やアイデアが生まれたり、コラム自体のアイデンティティも確立するという効果です。
 
議論の経過を公開することで得た方向性
 これを自社の例で少し…。当社では千差万別な受注形態の見積もり価格を、可能な限り一覧表化してをネットで公開することになりました。でも、これまで当社の受注形態ではそんなことは不可能だと思っていました。ただ月1回開催している早朝営業会議内容を、毎月発行している『紙ブログNEWS』内のコラムに継続掲載することを始めてから、自動的に解決可能な課題となったのです。ラインナップとして受注前と納品後の取り組みの見直し→お客様のご要望ごとの分類の仕組み化→というテーマで順次掲載していく中で「価格表提示は必要」という命題に行き着いたのです。これは当初コラム立ち上げの時に予想していたことではありません。社内会議を議事録として残すだけだったとしたら、これ“永久課題”で終わったかもしれません。
 
目標の実現可能性などを考えなくても…
 今回のセミナーのタイトルヘッドはあえて“企業(組織)の…”という“冠”をはずしました。まず(個人の)思いをどのくらい表に出せるかということが大事なことですね。そういう意味で、今回のセミナーでは『経営指針を基礎に』とか、目標の“実現可能性”から考えるのをやめて、皆様が目的・目標にしたことや思いを“外化”することで導かれる効果をじっくり考えてみました。広報紙をたたき台に思いが実現する…これが、楽しく永続きする紙面づくりの本質に近いのかもしれません。
写真=読書談義を交えて…


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